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刊行物

「中国地域白書」

中国地域白書2020 出生率上昇をめざす地域づくり -中国地域の次世代のために-

NO
-
刊行年月
2020年8月
頒価
2,200円(税込)
在庫
なし

【概要】

厚生労働省が毎年公表する人口動態統計で2019年の出生数が86万人に減少し、初の90万人割れとなったことは大きな話題になりました。100万人の大台を下回ったのが2016年であり、ここ数年の出生数の減少はまさに「急減」であったためです。地方圏では出生率の低迷と社会減が相まって人口減少・高齢化が長期にわたっており、人口減の加速化を感じさせる出来事でした。「地域の持続」のため、以前に増して、出生率を安定的な上昇傾向へと転じさせることが切実な問題として捉えられるようになったと考えられます。
 今回の中国地域白書は「出生率上昇をめざす地域づくり」がテーマです。少子化対策には二つの面があります。一つは少子化の結果によりもたらされる人口減少や高齢化への対策です。もう一つは、少子化を引き起こしている元々の要因に対して講じる方策です。これまで、中国地域白書では前者の少子化対策を取り上げたことはありますが、今回初めて、後者の少子化対策を真正面からテーマに据えました。
 データ分析を重視していることも特徴です。合計特殊出生率を結婚要因と出生要因に分解し、地域の社会経済特性との因果関係を探索しました。また、結婚、出産、子育てに関する意識調査を活用して、人々の行動に影響を及ぼす要因を探っています。こうしたマクロ、ミクロの両面から、出生率に影響を及ぼす地域特性を「見える化」することに取り組みました。
 分析の結果、産業・経済、企業経営、まちづくり、地域コミュニティといった地域社会を構成する各分野の特性が出生率に影響を及ぼしており、出生率上昇のためには「地域づくり」を通じて取り組むことが不可欠であることを提示しました。

『中国地域白書2020 出生率上昇をめざす地域づくり -中国地域の次世代のために-』概要

【目次】

第1章 少子化と地域の持続
第1節 少子化のメカニズムと少子化対策の動向
第2節 地域の持続に不可欠な出生率の上昇
第2章 出生率に影響を及ぼす社会経済要因(都道府県編)
第1節 都道府県の出生率の出生構造による要因分解
第2節 都道府県の出生率に影響を及ぼす社会経済要因の分析(単回帰分析)
第3節 都道府県の出生率に影響を及ぼす社会経済要因の分析(重回帰分析)
第3章 出生率に影響を及ぼす社会経済要因(市町村編)
第1節 市町村の出生率の出生構造による要因分解
第2節 市町村間の出生率における空間波及性の把握
第3節 市町村の出生率に影響を及ぼす社会経済要因の分析(重回帰分析)
第4章 地域特性と結婚・出産・子育ての意欲 -岡山県県民意識調査の結果から-
第1節 分析の目的と利用するデータ
第2節 産業構造と結婚意欲
第3節 所得・労働状態と結婚意欲
第4節 社会関係資本と、結婚および子どもを持つことの意欲
第5章 少子化の克服をめざす地域社会の構築
第1節 出生率上昇のための重点方策と地域の実情に応じたアプローチ
第2節 地域づくりによる出生率の上昇
第3節 少子化対策推進のための環境整備

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