情報発信・啓発事業

刊行物

季刊「中国総研」

「平成の大合併」から10年

NO
No.78
刊行年月
2017年3月
頒価
1,200円(税別)
在庫
あり

【概要】

いわゆる「平成の大合併」から概ね10年が経過しました。「平成の大合併」は、平成11年7月の地方分権一括法成立に伴う「市町村の合併の特例に関する法律(旧合併特例法)」の改正を契機に開始された合併のことで、平成22年3月までの期間での合併を指します。中国地方では、前半期間(平成11年4月1日~平成17年3月31日)に合併が強力に進められました。その結果、中国地方の市町村数は、318(平成11年3月31日現在)から114(前半期間の経過措置期限の平成18年4月1日現在)となり、現在107となっています。全国的にも市町村数の減少率が高い地域とされています。

 合併を積極的に推進するため、前半の旧合併特例法期間において、各種支援制度が創設、拡充されました。特に財政上の支援措置は手厚く整備され、合併特例債の創設、地方交付税合併算定替え(合併後も合併前の市町村分を上乗せして交付する制度)の特例期間の延長などが行われています。これらの財政上の優遇措置は、一般的に「アメ」とされ、市町村合併を強力に推進することになりました。一方、小規模市町村に手厚くしてきた地方交付税制度の見直しは、小規模市町村を合併に追い込む「ムチ」とされました。

 平成の大合併は、市町村の財政上の課題解決だけではなく、政治を巻き込みながら地域の将来を行政・住民が一体となって検討し、悩み、将来像やビジョンを考えるといったプロセスが確保され、住民参画のもと将来を決定していく大きな機会になったと考えています。

 そして今、「平成の大合併」が概ね終了した平成18年からおよそ10年が経過しました。合併後の市町村や地域の状況はどうなったでしょうか。合併算定替え終了による地方交付税の減少と大量発行した合併特例債の償還が財政を圧迫することが懸念されています。また、高度経済成長時に建設された公共施設・インフラの更新への対応や、多様化・複雑化する住民ニーズに対する行政サービスの充実など、課題は山積のままの印象も受けます。小規模地域の人口減少が加速したと合併のデメリットを指摘する声もあります。平成の大合併があり、現在の市町村や、奮闘する地域があるのも事実です。

 近年の時代潮流の中では、合併の効果だけ切り出して考えることは不可能です。本特集では、合併の功罪をいたずらに問うことではなく、10年間を振り返り、現時点での「平成の大合併」の意味を問うことを目的としています。今だから分かることもあるはずです。中国地方の地域振興にとって大きな節目となった平成の大合併が関係したとみられる地域の諸相について考えます。【宮本】

【目次】

合併ピーク10年後の市町村財政-2009~2014年度の変化-
広島大学地域経済システム研究センター教授 伊藤敏安
合併後の新時代の地方自治を考える
大阪経済大学経済学部客員教授 吉川富夫
広島県における平成の市町村合併-分権改革への歩みとその後の取組-
広島県地域政策局市町行財政課長 來山哲
市町村合併の広域化によって求められる狭域自治の主体形成-広島県における「地域自治組織」組織化の成果と課題から-
比治山大学現代文化学部教授 山田知子
平成の大合併と小学校の統廃合と地域-広島県の事例を通して-
広島工業大学工学部教授 栗崎真一郎

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